東京都昭島市の介護老人保健施設『なごみの里』- 医療法人社団 佑樹会

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2020.08.01

新型コロナに負けるな(64)~施設長インタビュ-~

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社会情勢では、「新型コロナ感染症」の猛威が拡大しておりますが皆様いかがお過ごしでしょうか?

今回は、当施設の施設長上野医師に、現在の施設内の状況と今後についてインタビューしてみました。

 

 

施設長 上野冬生医師

 

 

Q1,施設長としての想い(フロア内の様子や受診など利用者様の様子など・・・)ご意見下さい。

Ans.「皆さん、こんにんちは。医療法人社団佑樹会 なごみの里の施設長 上野冬生です。今回、利用者様はもとよりご家族・関係事業所の方々の不安を少しでも解消するために、今回インタビューにお答えさせていただきます。さて、皆様、介護療養型病院・介護老人保健施設・特別養護老人ホームの区別をご存知でしょうか? 実は私が、10年前に介護老人保健施設の施設長を務めるまで、正直私でさえ何が何やらでした(笑)

厚生労働省の規定によれば、介護療養型医療施設(「病状の急性期・慢性期治療における治療を必要とする人。」「入院の主たる要件として治療が必要な場合(治療が重点)」、介護老人保健施設「病状安定期にあり、入院治療をする必要はないが、リハビリや看護、介護を必要とする老人等、入院治療は要さない」、介護老人福祉施設「(特別養護老人ホーム)在宅での介護が困難のため、生活の場を必要とする老人。常時介護が必要な場合入院は要さない。居宅での介護が困難」

これでは、わかりずらいですね。簡単に言えば介護老人保健施設は、急性期の病気や慢性期の病気が改善したのちリハビリ、看護により症状安定したところで、ご自宅に帰るのをお手伝いする施設です。私が医師として現役のころは、病院には社会的入院と称して既に自宅復帰可能なのに何か月も入院する事が可能な時代でしたが、国の膨大な医療費負担を少なくするための制度を作りその結果長期病院入院がなくなった次第です。前振りが長くなりましたが、現在全国的に「看護師」「介護士」「作業療法士・理学療法士」不足は大きな問題です。当施設も例外ではではありません。医療としての面白みは、一般病院に比べ低いかもしれませんが、そんな人材不足に関わらず、当施設の職員は真摯に仕事をしているには、頭が下がります。先に述べたように、介護老人保健施設とは、病院入院と自宅復帰のお手伝いをするのが目的ですが、ここ数年様々な疾患を有している方が非常に増えており、しばし突然病状悪化し、「医師」「看護師」「薬剤師」「作業療法士・理学療法士」がいるとはいえ、検査設備もなく難儀するところ、幸い多くの近隣の協力病院のご協力を頂き、事なきを得ております。当施設に入所されている方々には1回/月の回診を行っておりますが、その際「聴診器」を当てるだけではなく、雑談などから、本人のパーソナリティを見極めたり、認知症が疑われる方には「若いころ」の話を冗談交じりにするようにしております。

 

<解説>※(厚生労働省HPより)

・「介護療養型医療施設」とは、療養病床等を有する病院又は 診療所であって、当該療養病 床等に入院する要介護者に対 し、施設サービス計画に基づい て、療養上の管理、看護、医学 的管理の下における介護その 他の世話及び機能訓練その他 必要な医療を行うことを目的と する施設

・「介護老人保健施設」とは、要介護者に対し、施設サービ ス計画に基づいて、看護、医学 的管理の下における介護及び 機能訓練その他必要な医療並 びに日常生活上の世話を行う ことを目的とする施設

・「介護老人福祉施設(特別養護老人保健施設)」とは、65歳以上の者であって、身体 上又は精神上著しい障害が あるために常時の介護を必要 とし、かつ、居宅においてこれ を受けることが困難なものを 入所させ、養護することを目 的とする施設

 

Q2,今回の「コロナウィルス感染症」についていかにお考えでしょうか?

Ans.「コロナウィルス感染症」の収束はワクチン開発なくしては終わりはないでしょう。「さて、ではどうしたらよいのか・・・?」我々のような高齢者の多い施設には、絶対に持ち込ませてはいけません。小生自身、老人の上持病持ちですから、私も羅患することは避けられません。お上の話では、高齢者施設はPCR検査の対象にするとNEW等では聞きますが、現場には全く伝わってきません。私も職業柄たまたまPCR検査を受けましたが、もちろん陰性(-)でした。しかし、今後も感染しない保証はありません。皆さんも一緒です。当施設も「コロナ感染症」対策は最重点とし、ご家族様は「ON LINE 面会」を行っておりますが、なにぶん入所者様、ご家族様にはつらい思いを強いて申し訳ございません。

 

Q3.皆様へ、ひとこと!

Ans.小生、介護老人保健施設勤務はひょうんなことから都内某市の社会福祉協議会のお誘いを受けて、引き受けました。老健医になる事を全く想像もしておりませんでしたが、勤務してみると小生も高齢の事もあり、鏡を見るような気持になり、自分の人生の励みにもなると努めさせていただいております。幸い、東京都健康長寿センターの多年にわたる研修会等の出席してきたことで、東京都知事より「認知症サポート医」の認定を頂きました。高齢化が進むにつれ、認知症の方々は増加の傾向にあります。自分の母親の経験からも、認知症当事者はもとより、ご家族の方々は、何故?、何故?と当惑させられることが多々あるかと思われます。当施設を通じて少しでも皆様のお役に立てればと思います。最後になりましたが、本年4月より経験豊富な内科医が常勤医師として仲間に加わった事お伝えいたします。本日はありがとうございました。

 

編集:医療法人社団佑樹会リハビリテーション部長 作業療法士 上村淳

 

 

 

 

 

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